シーケンサ

D8000とWDT命令:ウォッチドックタイマとは 

このページではPLCの
ウォッチドックタイマ
(WDT : Watchdog timer)
について解説します。

私の主観かもしれませんが

ウォッチドックタイマと聞くと
マイコンで使う
ウォッチドックタイマICが
一般的だと考えています。

このサイトはPLCに関することを
書いていますので
PLCのウォッチドックタイマー
について書いていきます。

PLCはオムロン、キーエンスなど
色々なメーカーがありますが
三菱電機のシーケンサの記号・
仕様で書いています。

ウォッチドックタイマーの
考え方や使い方は同じですので
他社でも役には立ちます。

1.ウォッチドックタイマーとは

前述しましたが、私にとって
ウォッチドックタイマーは
マイコンを監視するICという
印象が強いです。

ですので、マイコンやコンデンサなど
全部品をPKG化して商品化した
シーケンサではなく

まずは理解のため
マイコン、ウォッチドックICの
レベルで考えていくことにします。

シーケンサで知りたい方にも
理解が深まると思うので
我慢してお付き合いください。

マイコンにもプログラムが
ありますが、何かしらの
異常が発生することはあります。

それはマイコンの異常も
ありますし、マイコンで
コントロールしているマイコン外部の
部品の異常もあります。

異常は発生しているのに
そのまま動作させ続けることは 
大きなトラブルを起こしかねません。

ウォッチドックタイマーICは
異常発生時にマイコンの動作を
止める(リセット)するものです。

マイコンから正常状態を示す
信号を一定時間感覚で受け取ります。

その信号がマイコンから
出力されなくなったら
異常とみなし

マイコンをリセットするための
信号をマイコンへ出力し
マイコン、システム全体を
異常から守ります。

では、シーケンサの話に戻します。

シーケンサも、この説明と
同じようなものだと考えてください。

シーケンサはパッケージング
され、このウォッチドックタイマ機能が
内蔵されているのです。

シーケンサの場合は
プログラムの1周の
スキャンタイムを監視しています。

スキャンタイムについては
以下のサイトをご参考ください。

シーケンサのプログラム処理とスキャンタイムについて

設定されている時間内に
1周期が終わらないと
エラーとなり、シーケンサの
動作を止めて異常から守ります。

2.D8000:特殊レジスタ

シーケンサには特殊レジスタと
いって、デバイス番号ごとに
様々な機能が備わっている
データレジスタがあります。

(データレジスタについては以下のページを参考ください。
 ⇒データレジスタとは)

ウォッチドックタイマーは
エラーと判断する時間が
必要ですが

その時間は特殊レジスタ
D8000に格納されています。

FXシーケンサでは200msに
初期設定されています。

D8000の初期値D8000の初期値

この設定値は変更が
可能です。

[MOV K50 D8000]

これで35msにできます。

下はこの記述でD8000の
設定値を50msにする
ラダー図とGXWorks2の
デバイス/バッファメモリ一括モニターです。

D8000の変更D8000の変更

最大で37,767msにできます

大きくすると、
異常が発生していても
エラーを検出するまでの
時間が長くなります。

特別な事情がない限りは
初期値でいいと思います。

3.WDT命令

ウォッチドックタイマに関係する
応用命令としてWDT命令があります。

この命令はウォッチドックタイマ
の積算した時間をリセットします。

プログラムの途中でいれると
そこまでのスキャン時間の
積算をリセットして0msから
再度時間計測をします。

スキャン時間が長くなる
理由が分かっていれば
エラー防止のため
WDT命令で一旦リセットすれば
いいです。

例えば
特殊増設ユニット/ブロックの
接続台数が多く

始動時(RUN時)に行われる
バッファメモリの初期化時間が
長くなります。

そういった理由が分かっていれば
WDT命令でリセットして
エラーを防止します。

4.まとめ

ステップ数が多くない
(スキャン時間が短い)
プログラムを扱うことが多いと

D8000を知らずシーケンサを
扱います。
(私は最初知りませんでした)

あなたが200msを超える
プログラムを扱う方でないと
しても、

これを事前に知っておくと
何かでエラーが発生しても
戸惑うことがなくなると思います。

ウォッチドックタイマのエラーが
発生した時、このサイトが
役に立ち、対処できたなら
うれしく思います。

当方ではこのページにも関連する
初心者向のシーケンス制御の教材も
扱っていますので

興味があれば
以下の画像をクリックして
ご確認ください。

●リレーシーケンス教材に
 ついては以下の画像をクリック

リレーシーケンス教材リレーシーケンス教材について


●シーケンサ教材に
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PLC(シーケンサ)教材PLC(シーケンサ)教材について