シーケンサ

データレジスタとは:シーケンサで数値を入れる箱です

このページでは、PLCの
データレジスタが何なのかに
ついて解説しています。

(PLCについては
以下のサイトを参考ください。
 →PLCとは何か)

PLCは三菱電機のシーケンサ
想定にしています。

後述しますが、データレジスタには
色々種類があります。

このページでは数値を扱う上で
絶対に使う一般用と呼ばれる
デーレジスタDについて
解説します。

1.データレジスタとは

シーケンサのデバイスには
ON/OFF信号を扱う入力リレーXや
出力リレーYのような
ビットデバイスと

数値を扱うことができる
ワードデバイスがあります。

データレジスタは
ワードデバイスの1つです。

ですので数値を扱うことが
できます。

ビットデバイスとワードデバイスが
分からない場合は、以下のページを
ご参考ください。

 →ビットデバイスとワードデバイスとは

データレジスタがどういったものかは
上記ページの「2.ワードデバイスとは」
で書いていますので、ここでは
簡単に書きます。

コンピューター(シーケンサ)は
0と1(ONとOFF)の
2つしかない世界です。

人間の感情なら、例えば
笑うと怒る の2つだけで
表現できませんよね。

その間に様々な感情があると
思います。

コンピューターは0と1だけで
あとは、その0と1の数量を
増やしパターンを増やして
より細かい表現をするのです。

データレジスタ(ワードデバイス)は
0と1のパターンを16通り持っている
デバイスになります。

上記ページでは、0と1が入る箱が
16個あると 例えています。

16通りなので様々なことが表現でき、
数値も扱えるわけです。

0と1が入る箱1つを
コンピューターでは1ビットと
いうので16個で16ビットと
なります。

データレジスタは16ビットの
デバイスです。

データレジスタは下図の
ように0、1の2進数で
16桁まで扱えます。

データレジスタ:16ビットデータレジスタ:16ビット

シーケンサ内での数値は
私達が普段使っている
10進数ではなく2進数を
使います。

この進数について分からない場合は
以下のページを参考ください。

 →PLC(シーケンサ)で扱う数値/進数について

データレジスタの数値は
下図のようになります。

16ビットですが、2進数の
15桁まで扱え、16ビット目は
+か―の符号になります。

0なら+、1なら―です。

この16ビットデータで
-32768~+32767の数値を
扱うことができます。

16ビット-32768~+32767以上の
数値を扱いたい場合は
データレジスタを2組にして
32ビットデータとすることもできます。

データレジスタ:32ビットデータレジスタ:32ビット

上図では上位下位をD5,D4と
しましたが、連続する番号で
可能となります。
(Dについては後述します)

32ビットで
-2,147,483,648~+2,147,483,647の
数値を扱えます。

データレジスタは
例えばD3という箱(例えです)に
260という数値を格納する

その数値を変更もできますし
その数値を読み出して、
それを基準として、他の数値と
比較したりもできます。

例えば、D3の数値が300以下なら
機械を動かし続ける、

この値をある条件で変動させ
300を超えたら機械を止める。

みたいな感じにもできます。

シーケンサで自動制御された
機械で制御盤操作盤に取り付けられた
デジタルスイッチで選択した数値は

このデータレジスタに格納されて、
内部プログラム内で使われていた
わけです。

デジタルスイッチについては
以下のページを参考ください。

 →デジスイッチとPLCでの使い方の基本

デジスイッチの1例 (IDECのカタログより抜粋)デジスイッチの1例 (IDECのカタログより抜粋)

データレジスタは
色々種類があります。

一般用、キープ用
特殊用、インデックス用
などです。

このページでは、数値を扱うプログラムでは
必ずといっていいほど使われる
一般用について説明していきます。

インデックス用は以下を参考ください。

 →インデックスレジスタとは

特殊用は以下を参考ください。

 →特殊レジスタとは

2.一般用データレジスタD

一般用データレジスタの
デバイス記号はDでデバイス番号の
範囲はシーケンサのマニュアルに
書かれています。

例えばD0~D199といった
ようにですね。

一般用データレジスタDが
どういったものかというと
前項で解説したデータレジスタを
そのまま参考ください。

そのままですので。

プログラム内では
以下のような書き方を
します。

[MOV D3 D5]

この命令はデータレジスタD3の
データをデータレジスタD5へ
転送する内容です。

このように普通に応用命令の
記述の仕方に従って
デバイス記号と番号を
書くだけです。

3.キープ用データレジスタ

キープ用データレジスタと
一般用データレジスタとの違いは
シーケンサの電源を切っても
そのデータを記憶しておくことが
できます。

続きから機械を動かす必要がある場合、
停電や仕事終わりで一旦電源を切りたい
時などは使わないといけないですね。

一般用とキープ用ですが
デバイス記号は同じDです。

マニュアルで番号の
範囲を調べます。

3.まとめ

このページではデータレジスタが
何かについてついてと

最も基本となる
一般用とキープ用のデータレジスタDに
ついて解説しました。

シーケンス制御の基本は
ビットデバイスを使った
ON/OFF制御ですが、

コンピューターである
シーケンサを使うメリットは
数値も回路内(プログラム内)で
扱えるところでしょうね。

データレジスタDは
数値を扱うプログラムでは
必ず関わるので
ぜひ、知っておいてください。

当方ではこのページにも関連する
初心者向のシーケンス制御の教材も
扱っていますので

興味があれば
以下の画像をクリックして
ご確認ください。

●リレーシーケンス教材に
 ついては以下の画像をクリック

リレーシーケンス教材リレーシーケンス教材について

●シーケンサ教材に
 ついては以下の画像をクリック

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