電気制御機器/電気部品

近接センサーー基本を理解する5項目(とは何か?、概要、仕組み、動作)

このページでは
近接センサーについて 
その概要から使い方、動作、配線など
基本的なことを書いています。

近接センサーは、近年スマホにも
使われていますが
ここで解説している近接センサーは
機械現場で使われているものです。

ただ、動作については
スマートフォンに内蔵されている
近接センサーと同じようなもので
そういったものを含めれば、
実は身近なものです。

1.近接センサーとは

近接センサーの例キーエンスHPより

上写真のような製品が
近接センサーです。

近接センサーとは
どのようなセンサーなのかですが
書いて字のごとく
接近したら反応するセンサーです。

スマホは、通話中、顔(耳)を
接近させそのせいで、タッチパネルが誤って
反応しないようにしていますよね。

これはスマホに内蔵した
近接センサーが顔の接近を
検出して誤操作保護機能を
作動させているのです。

センサーにはマイクロスイッチや
リミットスイッチのように
検出物がセンサーに接触すると
反応するセンサーもありますが

この近接センサーは
近くに接近するだけで反応する
センサーです。

近接センサーに何でも接近させれば
いいわけではなく一般的には
金属を接近させ検出させます。
(センサーによっては
プラスチックでも検出します。)

2.近接センサーの種類と原理

近接センサーには大別して
高周波型近接センサーと
静電容量型近接センサーが
あります。

この2つの違いは
検出物が接近したときに
磁界の変化で反応するか
静電容量の変化で反応するかの
相違です。

近接センサーが磁界を発生する絵







上イラストのように
近接センサーの動作の原理的には
検出ヘッドのコイルから磁気か電界を
発生させます。

近接センサーの磁界が変化






そこに検出距離まで接近した金属片により
磁気、電界の変化を検出し
近接センサー内部のスイッチ(接点)をON/OFFさせます。

高周波型近接センサーは、
磁界を発生し金属を検出、

静電容量型近接センサーは
電界を発生しプラスチックなどの
誘電体を検出します、

(誘電体には他にセラミックスや
 雲母(マイカ)があります。)

私がよく見るのは、金属片を検出する
高周波型近接センサーです。
(扱っている機械の種類のせいなのか
プラスチックスで検出している機械を
扱ったことはありません。)

高周波型近接センサーは金属を
検出しますが、

金属でも磁性体(磁石に吸着する金属)
より、非磁性体(磁石に吸着しにくい金属)は
検出距離が低下する傾向があります。

主要メーカーの1つである
キーエンスやオムロンの近接センサーの中には
非磁性体であるアルミニウムを
検出するアルミ検出タイプがあるようです。
(私も今度使ってみたいですね)

その他、次のような種類に大別されます。

シールドタイプと非シールドタイプ

近接センサーのカタログを見ると
同じ型名でもシールドと非シールドに
分けられているものがあります。

シールドタイプは
検出ヘッドのコイル部の側面が
金属で覆われているもの、

非シールドタイプは
検出ヘッドのコイル部の側面が
金属で覆われていないものです。

近接センサーは金属を
検出しますよね。

非シールドタイプは、側面は
シールドされてないわけです。

取付の際、周囲に検出対象である
金属があると誤検出してしまう
可能性がありますよね。

シールドタイプだと
金属面に埋め込んで取付できます。

何となくイメージできますでしょうか?

非シールドタイプはシールドタイプと
比較して検出距離が長いので
(同じ型で約2倍くらい)

長い距離が必要な場合は
取付方を気を付けて使えばいいです。

私はシールド式を扱うことが
多いですね。

配線が2線式と3線式

近接センサー本体からの外部回路と
接続する電線が2本である2線式と
3本である3線式があります。

当然、外部回路との配線接続は
違います。

これについては、4項の
「近接センサーの配線方法と動作」で
記載します。

3.近接センサーの使い方

近接センサーの写真










近接センサーは上写真のような形状で
本体に取り付け部はありません。

近接センサーのブラケット例





ですので、上写真のようなブラケットを
用意して、

近接センサーの取付例









それに上写真のように両側からネジで
締め上げて、ブラケットを
取り付ける使い方が一般的です。

近接センサーの検出部と
検出物である金属の距離
(検出距離)は長距離にはできず
10ミリ前後と近距離になります
(製品規格によります。)

近接センサーをブラケットに
締め付けたネジを調整することで
距離は変更できるので

ブラケット取り付け後も
検出距離は微調整しています。

近接センサーは非接触で検出する
センサーなので、接触の衝撃が
ない方がいい用途に使いやすいです。 

4.近接センサーの配線方法と動作

2線式のセンサーの電線例2線式センサーのケーブル

2項で書いたとおり近接センサーには
2本電線を外部回路に接続する2線式と
3本電線を接続する3線式があります。

まずは2線式の回路図をもとに
説明します。

2線式センサー基本配線図








2線式の場合は、基本このような
配線となります。

近接センサーは、検出すると
内部の接点(スイッチ)をON/OFF
させます。

例えば、近接センサーの接点が
NO(a接点、ノーマリーオープン)の場合
検出すると、接点がON(導通)します。

(NO,a接点については以下のサイトを参考ください。
 ⇒シーケンス回路設計の基本とは)

センサーの2線式の配線例2







上の配線図は分かりやすくするため
近接センサーを外しました。

近接センサー部が導通するので
負荷に通電します。

この負荷が例えばPLCの入力端子
だとします。

(PLCについては以下のサイトを参考ください。
 ⇒【PLC】とは何かの基本から種類、周辺機器、「おすすめ」メーカーまで解説する辞書)

PLCに入力信号が入り
プログラムに従って
モーターが動いたり
シリンダーが動かしたりします。

近接センサーが検出することで
プログラム・回路次第で
色々な動作を実現できるわけです。

次に3線式です。

3線式のセンサーの配線図例







3線式では2線式の電源線に加えて
信号線(負荷線)があります。

3線式のセンサーの配線図例2







3線式の場合は検出すると
電源線と信号線が導通します。
上の絵は分かりやすくするため
近接センサーを外しています。

使用する電源には直流と交流があり
型により違うので 使用する電気回路の
電源にあわせたセンサーを選定します
(直流2線式や交流2線式といったようにあります。)

あと、電線は色分けされています。

電線の色によって何の電線か
わかるようにしています。

茶:直流+、青:直流-、黒:信号(負荷)

交流の場合は極性がありませんので
茶色と青色が電源線となります。

注意としては
私が見る限り主要メーカーは
この電線の色であわせているようですが

誤接続すると故障や誤動作の原因と
なります。

ですので、参考程度に知っておいて、
確実に実施するためには
マニュアルを読んで配線接続してください。

5.メーカーについて

近接センサーのメーカーは
多くあります。

主要なセンサーのメーカーなら
ほとんど扱っています。

私がよく扱うメーカーは

オムロン
キーエンス
Panasonic

でしょうか。

基本的に故障修理の場合は
現状問題がない限りは
元々付いていたメーカーを使います。

正直、どのメーカーも
性能などに大きな差は感じません。

個人的に使いたいメーカーの条件は
技術サポートが充実している
メーカーですね。

我々はセンサーのメーカーではなく
あくまで使うだけなので
技術的、使用上の知識には限界があります。

そこを十分補填してくれる
サポートがあれば使いやすいです。

オムロンは朝の8時から
電話受付してくれていたので
朝一で仕事をしたかったときは
助かりましたね。

6.まとめ

主観ですが、
近接センサーはマイクロスイッチや
リミットスイッチほどでは
ありませんが、よく使われるセンサーです。

マイクロスイッチやリミットスイッチは
機械的にアクチュエーターを動作させることで
検出しますし

接点も機械的なものですので動作は理解しやすく
故障時の調査もやりやすいです。

それと比較して、近接センサーは
検出距離、検出物の特性、配線接続、
電気でどう動作するかなど、事前に把握しておかないと
使用や故障調査に手間取ることもあります。

基本的なことでいいので
予習しておくと復旧を忙がされる
故障現場では役に立ちます。

近接センサーは電気制御で使われますが
当方では電気制御の1つである
有接点シーケンス制御やPLCの初心者向教材も
扱っています。

興味があれば
以下をクリックしてご確認ください

シーケンス制御の基礎力・実技力・現場力が身に付く!
電気系機械保全にも最適な内容とは

初心者が手頃に手際よくシーケンサ技術を習得する方法とは