電気制御機器/電気部品

ソレノイドーとは、基本を理解する6項目(とは何か?、コイル、仕組み、動作)

このページでは、機械現場にて
多数使われているソレノイドに
ついての基本を解説しています。

現代の機械は電気が絡むものが
ほとんどです。

ソレノイドは、電気を機械力に
変換する重要な部品です。

ソレノイドがないと
電気を使って、自動で動作する機械は
存在しないと考えています。

1.ソレノイドとは

ソレノイドとは簡単にいうと
下の絵のように
導線(電流が流れる線)を
ぐるぐる巻いたものです。

コイル






「え?意外」

と思われた方もいると思います。
だって、機械現場で導線とぐるぐる
巻いただけのものを見ることは
ありませんから。

多くの方が見たことある
写真のようなものは
正確にはソレノイドとは
いわず電磁石です。

電磁石は同じ磁石でも
それも下の絵のような磁石では
ありません。

永久磁石

 
 
 
この磁石は理科の実験で使ったことが
ありますよね。
常時、ネジなどの鉄を吸い付ける磁石で
永久磁石と呼ばれるものです。

電磁石は、鉄心に導線を巻き付けた
もので、その状態で導線に電気を
通電すると鉄を吸い付ける力、
磁力を 発生する磁石のことです。

小学校の理科の実験で、鉄棒に
電線を巻き付けて、それに
電池で電気をかけて、砂鉄やネジを
吸いつけたことはないですか?

あれが電磁石です。

機械で使っている電磁石は
それが形状が変わり、
磁力がより強くなった
ものだと考えてください

2.ソレノイドコイル

1項「ソレノイドとは」で
ソレノイドは導線をぐるぐる巻きに
したものだと書きました。

それをコイルといいます。

ソレノイドというと
下写真のようなもの、
通電するコイル部と
磁力によって動作する部分

一体でイメージする方もいると
思います。

磁力で動作する部位とは
分けるため、コイル部
ソレノイドコイルと
呼んだりもします。

ソレノイドコイルは形状も
色々とありますが、印可する
電圧も直流、交流用のものが
あります。

交流なら、50Hz,60Hz用と
分けているコイルもあります。

私が見る限り、同じコイルでも
50Hz,60Hz用とで2本電線を出して
使用地区で使い分けれるように
しているものや

50Hz,60HZ共用のものが多いです。

以前、コイルが損傷した際の
コイルの巻替え修理で
元々50Hz,60Hz用とで
2本電線を出したコイルでしたが

私の地区は60Hzなので
60Hz専用で巻き替えました。
(2本出すと大きくなり
スペースに収まらなくなりそうだったから)

3.ソレノイドの仕組み

2項のソレノイドコイルで書いたように
言葉の定義(名称)は
ソレノイド=コイル=ソレノイドコイル
ですが、

ここからはソレノイドは
コイル部と磁力によって動作する部分
一体として考えて書いていきますね。

ソレノイドは電磁石の磁力で
外部の鉄心を吸着させる目的で
使います。

吸着させる鉄心に様々な形状・工夫を
することで、電気の力で
様々な機械動作を実現します。

電気の力で機械制御ができるのです

電気制御機器である電磁接触器も
ソレノイドの仕組みで動作します。

電磁接触器が分からない方は
まずは以下のサイトを見てください。
電磁接触器とは、電磁開閉器とは何か、写真とイラストで解説!

このサイトでも書いていますが
ソレノイドの動作部分だけを
抜き出して書きますね。

 
 
 
 
 
 
 
 
 

上の絵を見て下さい。

電磁接触器はソレノイドの
動作を使って
接点が閉じる/開くという
機械動作をさせています。

コイルは固定鉄心に巻かれています。
つまりコイルに通電することで
この鉄心は磁力を持ちます。

磁力を発生させる方の鉄心を
固定鉄心と呼ぶことが多いです。

コイルに通電することで固定鉄心が
磁石となり、バネの力に打ち勝って
可動鉄心を吸着します。

この可動鉄心の周辺部品は
工夫され接点を動作させるよう
設計されています。

ですので、電磁接触器は
コイルに使用電圧を印可することで
接点を動作させることができるのです。

コイルの電気を遮断した後は
バネのスプリング力で元の状態に
戻るようになっています。

このように、可動鉄心の周辺部を
工夫することで、様々な動作を
実現しています。

動作する可動鉄心は用途によって
形状は変わるわけですが
この部分はソレノイドアクチュエーターと
呼ばれます。

以下の写真はモーターの
ブレーキで使っている
ソレノイドです。

横行モーターにブレーキ部分











このブレーキでは
通電していない時は
バネの力で、ブレーキをかけ
通電時は固定鉄心を動作させ

バネによる力が掛からないように
動作させることで
モーターのブレーキを開放します。

上の写真からはわかりにくいかも
しれないので
分解した同部品があったので
それで補足します。

通電すると、下の右写真の
ように可動鉄心が固定鉄心に
吸着されます。

横行モーターのコイル部分だけ






ソレノイドは、本当に多くの
使われています。

電磁リレー、電磁クラッチ、電磁弁
など 様々です。

共通する原理は同じで
機械構造を工夫することで
様々な動作を実現しています。

4.ソレノイドロックとメカニカルロック

ソレノイドは
固定鉄心で可動鉄心を吸引して
動作しますが、動作した後は
何もなければ動作したままになります。

大抵のソレノイドはバネがあり、
コイルのへの通電を遮断すると
バネの力で元の状態に
戻るよう設計されています。

通電時はバネの力に
磁力が打ち勝ち吸引するわけです。

ソレノイドロックとは
コイルに通電することでロックし、
バネの力でロックが解除される機構です

メカニカルロックとは逆で
バネの力でロックし、コイルに
通電することでロックが解除される機構です。

ロックとは、そのままの意味で
機械動作を固定するということです。

ブレーキ付のモーターで
電源を切っているとき、動かない
ようにしたい場合は
メカニカルロックにする必要がありますよ。

天井クレーンの巻上モーターなどは
メカニカルロックになります。

動作させていないとき、巻上モーターを
ロック(固定)しないと
吊っている物が下がっていきますよね。

どちらを使うかは、用途によりますが
私はメカニカルロックをよく目にします。

5.メーカーについて

私が機械現場で見たことあるメーカーや
ネットで調べれるメーカーを
いくつか紹介しておきます

CKD
新電元メカトロニクス
タカハ機工
Panasonic

6.磁場と磁束密度について

このページは電気理論、電磁気学について
解説するものではありませんが
最後に、ソレノイドを調べると
よく聞くキーワードである

磁場と磁束密度について
最後に中学校の理科の
レベルになりますが書いておきます。

磁場は磁界ともいわれ
磁力が働く場所のことです。

永久磁石


上の絵のような永久磁石でも
磁力を持っていますので
その周囲には磁場があります。

磁場の正体ですが、下の絵のように
磁石はN極からS極に向けて
磁力線がでています。

磁束密度の説明










磁力線は1本ではなく多くでて
おり束になっています、
この束を磁束線(磁束)といいます。

磁束密度は、この磁束線の
密度のことです。
この値が大きいほど磁力は
強くなります。

7.まとめ

このページでは、機械の電気制御に
欠かせないソレノイドについて
書きました。

機械現場にいると、本当に
ソレノイドを多く使われていることが
わかります。

電磁弁、電磁接触器・・・・
色々な機器に使われていますが
原理的な部分は同じですので
原理を知っておくと故障調査では
役に立ちます。

当方では、このページで
書きましたソレノイドが関係する
シーケンス制御についての
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